ナカの目のつけどころ

夜道を照らす外灯

夜間、暗いところでも歩行できるように外灯が設置されていることがほとんどではないでしょうか。屋外は室内と違い、天井や壁がないので光の反射が少なく、外灯にはより明るさを求められることが多いのが特徴です。
しかしその結果、歩行者にとって直接目に飛び込んでくる光はまぶしく不快に感じられることもあるでしょう。

光源が直接目に入らず、かつ効率的に道を照らす照明として、ナカ工業の手すり照明は生まれました。

夜道を照らす外灯

イルミネーションとして、手すり照明の始まり

樹脂製の歩行補助手すりには構造上、目地と呼んでいるブラケットを取り付けるための溝が存在します。2008年頃、当時主流であった砲弾型LEDライトをクリアな樹脂チューブに組み込み、手すりの溝にはめ込んで通電させたところ、キレイなイルミネーション手すりとして注目されるようになりました。
噂は広まり、このイルミネーション手すりは2010年に福岡の中学校で初めて照明の代わりとして採用されます。
手すりは人の歩行を補助するために、必要な場所に設置されています。その手すりに照明を組み込む事で暗がりでの歩行も補助し、実に効率的に人の動線をライティングする事が出来たわけです。

福岡中学校の手すり照明

福岡中学校の手すり照明

ありそうでなかった照明

イルミネーションとしての需要があると思われた手すり照明ですが、立地的に外灯が設置できない、外灯では明るくできない、外灯を立てると予算が合わない、などの予想をしていなかったニーズから、LED照明付き手すりの採用が増えていきました。
そして施工現場が増えていくと、照明デザイナーの方々にも注目されるようになります。
LEDの進化とともに、手すりに組み込むLEDライトも砲弾型からより明るい表面実装型に変更し、色温度のバリエーションも増えていきました。また建物の空間に合わせて、手すり本体も、当初の樹脂製だけでなく、ステンレスや天然木にも対応可能に。連続した手すりに沿って光る照明のため、外灯とは違った雰囲気のライティングが可能になったのです。

ステンレス手すり照明の配光パターン

LEDの色温度だけでなく、照明デザイナーと共同開発した配光レンズによって、光らせ方にもバリエーションが出てきました。ここでは特に配光パターンの多い、ステンレス手すりについてご紹介します。

下面配光タイプ

下面を明るく照らすスタンダードタイプです。階段などでLEDの直接光が目に入ることが好ましくないシチュエーションでは、拡散カバーにより粒々感を低減できます。

下面配光タイプ

片側配光タイプ

配光レンズにより、片側へ光を集めます。壁のディテールを目立たせたくない場合や、通路側の床面を広く照らしたいシチュエーションにおすすめです。

片側配光タイプ

両側配光タイプ

配光レンズにより、両側をより広く照らします。通路の中央に手すりがある場合に効果的です。

両側配光タイプ

ハイパワータイプ

上記3タイプと比較して、約3倍の明るさがあります。より明るく照らしたいシチュエーションに最適です。拡散カバーにより粒々感を低減させることもできます。

ハイパワータイプ

グレアレスタイプ(ハイパワー片側配光)

階段などに設置された手すり照明を見上げたとき(見下げたとき)に光源が直接目に入る不快感(まぶしさ・グレア)を特殊なルーバーによって解消する機能があります。拡散カバーよりグレア解消に効果的です。

グレアレスタイプ(ハイパワー片側配光)

「光害」防止にも有効な場合があります

「光害」とは照明の設置方法や配光が不適切で、景観や周辺環境へり配慮が不十分なために起こるさまざまな影響を言います。(環境省HPより)

  • 居住者への影響

    外灯の光が住居内に差し込むと、居住者の安眠やプライバシーに影響を及ぼします。

  • 景観への影響

    夜景の綺麗や丘など、せっかくの眺めに影響する事があります。直接目に飛び込んでくる強烈な光により、瞳孔が閉じて夜景が見えづらくなります。

  • 研究・教育活動への影響

    外灯などの光が上方へ漏れることで、夜空の明るさが増加し星が見えにくくなっています。研究者や天体写真家の仕事にも影響します。

手すり照明は、地面から高さ80cmほどの低い位置からライティングしています。またLED照明自体が手すりで覆われているので光源が直接見えにくく、これら光害の影響を制御しやすい照明と言えるでしょう。
外灯の代わりに、外構空間のライトアップとして、手すり照明という選択肢はいかがでしょうか。

「光害」防止にも有効な場合があります